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ウォームアップは身体能力の最高値を叩き出し腕立て伏せのベストパフォーマンスを生む

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PUSH-UP💫THE HERO

2024年4月7日

ベストパフォーマンスと最高値
❶「何分前」迄にウォームアップを終えるべきか?
❷「どの位の量」ウォームアップをすべきか?
❸ベンチプレスで世界記録を叩き出し時のウォームアップ
❹パフォーマーのウォームアップはタイプ別で2通りの特徴がある
❺3333回の腕立て伏せ後、たった5分の休憩で更に6666回の腕立てを連続で行う身体能力

ウォームアップは身体能力最高値を叩き出し腕立て伏せのベストパフォーマンスを生む


以前、PUSH-UP💫THE HEROのモンスターマシンを完全制覇するヒントの記事を書きました。

~腕立て伏せ100秒間100回を達成する為には⁉~

❶腕立て伏せの連続回数の引き上げにこだわるべし

❷筋疲労し限界が近づいた時のカウントミスに注意すべし

❸100秒の時間に慣れるべし

参考ページ➡世界最高難度の腕立て伏せマシンで100秒100回パーフェクトを達成するヒント


これらは主にトレーニング法や競技中の身体能力を高める理論ですが、これ以上に記録の最高値や回数に影響を与える重要なファクターが、チャレンジ前の「ウォームアップ」のやり方です。

私は、コンディションは良いのに、前回より回数がガクッと落ちた場合は、まずウォームアップのやり方が正しかったかを疑うよう習慣化し常にベストパフォーマンスの方法を求めるようにしています。


ですが、このウォームアップのプログラムを立てるのは、トレーニングのプログラムを立てるのより遥かに難題で、正解はあるのかと毎度奥の深さを痛感します。


一般的に、ウォーミングアップはやりすぎると、本番で筋疲労が残ってしまい、アップが少ないと筋肉が充分に覚醒せず両者ともパフォーマンスが落ちます。


ウォーミングアップの目的は筋肉の温度(筋温)を上げ筋肉への酸素・血流量を増加させることで、関節の可動域が広がり、発揮できる力が大きくなったり、持久性パフォーマンスが向上したり、神経系の活動レベルを高めることで、反応時間が良くなり、身体を素早く、滑らかに動かし、柔軟性が高まり、ケガのリスクが軽減されたりする効果があります。


ウォームアップは「何分前」に「どの位の量」を行うのがベストなのかは、競技によっても年齢によっても個人によっても能力によっても場面によっても千差万別で違うので方法は無限にあると言えます。


経験則から1つ確実に言えるのは、効果的なウォームアップをするには、競技の実際の動きと同じ動作を採り入れることが重要で、トリッキーに考える必要は無く、単純に腕立て伏せを行うならアップでも同じ腕立て伏せをするのがベストです。

この理論は特異的ウォームアップ(Specific Warmup)とも呼ばれます。


テーマ❶「何分前」迄にウォームアップを終えるべきか?

スポーツ選手を対象に実験した色んなデータや検証があり、一般的には競技の10分前迄にウォームアップを終えるのが最もパフォーマンスが向上したという研究報告があります。


古いデータですが、ウォームアップによる効果の持続時間のデータがあります。

筋温・・・・・45分~90分

中枢神経系・・30分~45分

呼吸循環系・・5分~10分


筋温はウォームアップ後、長く持続しますが、呼吸循環系は短いことから、心拍数が跳ね上がるハードな競技は10分前に終えるのがベストと言われている所以でしょう。


私の場合、未だ未達成の高き壁「100秒100回」の最高値を叩きだすべくウォームアップの方法を色々試している段階で、100秒チャレンジの場合は、現在平均して60分前にアップを終えるというかなり理論から外れた長いインターバルを取っています。


狙いは、年齢による回復の遅さの考慮と、1回でも上の記録を出す為に筋肉を完全回復させる為ですが、実際は筋温の効果は持続していますが中枢神経系と呼吸循環系の効果は切れているのが現実です。

あと長い理由としては、平常モードからアドレナリンを高め、闘争モードに持っていくまでの精神のリハーサルに時間がかかるタイプなのも要因です。


ベンチプレスTEPPEN(体重8割ルール)で世界記録(非公式)を樹立した時も(後述)、40~50分前後と長めでした。

長時間のストレスに耐える強靭なスタミナに加えてとてつもない精神力も必要なチャレンジだったので、メンタルの準備として集中力を最大限研ぎ澄ます運動に対するイメージトレーニングや心理的準備の時間もあったからです。


基本的に腕立て伏せチャレンジする秒数とウォームアップのボリュームの関係でインターバルの長さは変わります。

30秒間チャレンジをメインに行っていた頃はアップの量も少なく競技時間も短いので20分~40分という中枢神経系が持続している短めの時間で調整していました。


現在の100秒間腕立て伏せの最高記録が97回で、一か月以上記録が更新出来ておらず、ウォームアップから競技スタートまでの時間の長さとウォームアップの量が多すぎることがスランプ停滞している大きな要因だと考えて、アップを終えてから競技までの時間を短くし、アップの量を少なくする思い切ったプログラム変更で検証実験を始めたところです。

テーマ❷「どの位の量」ウォームアップをすべきか?

アップが少なすぎて回数がダウンした事も、アップが多すぎて回数ダウンした事もあり、この問題も何分前にアップを終了させるか?以上に難しい課題です。


かつてベンチプレスで伝説に残る記録を出した時のウォームアップ方法をヒントに、腕立て伏せに応用する方法を探ってみましょう。


実際にチャレンジしていた時間と記録の一覧です。

❶1分間×20㎏連続最多数 110回

❷20kg×連続ノンストップ 68分39秒 1453回

❸30㎏×TEPPEN体重5割ルール 34分25秒 638回

❹44㎏×TEPPEN体重8割ルール 12分07秒 145回

 

参考記事➡ノンストップ・ベンチプレス世界記録

20㎏ノンストップは、重量も軽くハーフマラソン並みの長時間トレーニングなので、アップ量は極めて少なく、バーベルシャフトのみ20㎏を高速で20回~30回程度で終えて筋疲労をシャットアウトして20~30分以内に挑戦。最初はアップ量が少ないので動きが硬いですが、前半戦をアップ代わりに少しずつ筋温を上げていき中盤から後半戦に向けて体が軽くなり身体能力が上がっていく感覚を体験しました。


30㎏は、本番より少し重い35㎏のバーベルを10~20回程度、本番と同じゆっくりしたペースで挙げて筋肉疲労が完全に抜ける30分前後にスタート。

本番の重量より少し重い重量でアップすることで神経系を刺激し30㎏を軽く感じさせる効果があります。

こちらも重量が軽めで30分超えの長丁場なので、アップは最小に抑えて20㎏同様にベンチプレスを行いながら少しづつ筋温、中枢神経系、呼吸循環系を高めていく方法です。


44㎏は、44㎏のバーベルで10~15回程度ゆっくり挙げ、ラストに本番より少し重い50㎏のバーベルを数回挙げて筋肉疲労が完全に抜ける40~50分後にスタート。

さすがに体重8割の重量は前半戦から半端なくキツイので、アップも少し多めになりますが、それでもベンチプレスでは異例の10分超えの戦いなので、疲労を残さない様にアップの重量と回数には最新の注意を払いほぼ毎回ルーティーンを変えていました。


これらベンチプレスでベストパフォーマンスのトップスコアが出せた時のウォームアップを参考に、


今までは アップ終了60分前 アップの量 10回➡20回➡30回➡45回

これから アップ終了10分前? アップの量 10回?➡10回?➡10回?➡10回?➡10回?


アップもフルレンジ・プッシュアップ(完全可動域)で行っている身体的負荷を考えると、TOTAL100回オーバーはやりすぎが懸念されたので、アップ量を半分以下に減らし、アップ終了時間を思い切って短くして連続回数がUPするか実験してみます。


60分前➡10分前に短縮する事で、45回➡10回で筋疲労を抑えつつ、100秒という陸上競技の800mに相当する短期決戦に重要な呼吸循環系の身体能力を高く保ったまま臨めます。


高強度の準備運動を行うと、活動後増強(Post-activation potentiation)の現象が起こり、筋肉の出力が一時的に増加する作用を利用して、1セット目から少しづつ加速力を上げギアチェンジしていきラスト10分前の5セット目10回は限界MAXスピード(最高速の全力パワー!)でアップを終える事で効果を狙います。


年齢によってウォームアップの量を変える事も重要で、20代を過ぎると少しずつ筋肉量が減っていくので、10代、20代の何もしなくてもエネルギーが湧き上がってくるフィジカルモンスターだった頃の私は、今では信じられませんが、3333回の腕立て伏せを行ったあとたった5分の休憩で更に3333回の腕立てを連続で行う滅茶苦茶な身体能力だったことが伺えます。


プッシュアップ・ザ・ヒーロー式の胸でボタンを押すフルレンジの可動域ではなく、顎でボタンを押すクォーターレンジの筋肉番付式だったことを差し引いても怪物です。

👇

「1999年(25歳)自宅でノンストップ腕立て伏せのギネス世界記録10,507回に迫る、10000回の腕立て伏せを4時間40分で達成する。

休憩は、3333回、6666回、8000回の3回(各5分計15分)だけ入れたが、後の4時間25分は連続で行った。詳しくは➡腕立て伏せヒーロー伝説3&4


30代、40代、50代以上の方は、年齢と自身の身体能力、運動能力に合わせてウォームアップの量を調整してベストパフォーマンスを目指して下さい。


アスリートで試合や大会に出る訳でもない普通にフィットネスジムで3~10レップで筋肥大の目的で筋トレをしている人は特にウォームアップに神経質になる必要はありませんが、明確な目的で競技の高回数の記録にチャレンジしている人は、「1回」が重要になってくるので、ウォームアップの戦略は最重要視すべきです。


そして休憩中は、「腕立て伏せで脳のリミッターを外し筋持久力を高める方法」を試してリミッターが外れればきっと最高記録を更新できるでしょう。


ただこればかりは個人差があり、万人に通用するエビテンスでは決してありませんが、最高値の記録を更新出来たのか⁉挑戦はこれからなので結果は検証後、追記していきます。

 

12/7追記...ウオームアップの内容を大幅に変更した結果がこちらです。➡https://youtu.be/yThwFM3sxGY

自己記録タイとまずまずの結果でした。このルーティーンを習慣化出来れば安定して高記録を出せる予感もあります。

 

ちなみに19年前(28歳)マッスルミュージカルで主役をしていた演目「YMCAマッスル」に出演していた時のウォームアップは、今と比較にならない位の量をストイックに行っていました。


本番時間(開演時間でなく演目の時間)から逆算して、2h前からリハーサル室に籠って、腕立て伏せを行っていき、60BPMから始め少しづつ本番のMAXスピード220BPMに近づけてスピードを上げていき、ラストのセットは、本番と同じ演技構成で行っていたのでBGMをかけて、オープニングパフォーマンスのフリースタイル腕立て(トルネードプッシュアップ360 Tornado Push Up)を行い、30秒間全力スピード220BPMの腕立て伏せで締めて2時間のウォームアップを終えていました。

※220BPMとは、1秒間に約3.6回のスピードで腕立て伏せ


TBSのカメラが回る開演前のキャスト全員が円陣を組んで演出家の一言があるギリギリの時間までアップを行っていたので、アップを終えるのは、開演10分前(演目時間の30分前)に終える計算でした。


プロフェッショナルの流儀として、お客さんが見ている舞台では「全て肘をきちんとまっすぐ伸ばす」綺麗な腕立て伏せをテーマにしていたので、肘を伸ばした上で1秒に3回を超える超高速腕立てを行うフィジカルに体を超進化させるには、当時アップの量が相当必要で、2時間で行っていた腕立てのトータル回数は、その日のコンディションにもよりますが500回前後は行っていたと記憶しています。

週6回公演だったので、ほぼ毎日このボリュームでウォームアップを行っていたと思うと当時のヒーロー並みのタフネスさが懐かしく蘇ります。


👇こちらの動画は、220BPMにスピードアップする前の動画なので速度が遅いですが参考までに。

動画は2003年5月収録(2003 LOVE OF MUSCLE 赤坂ACTシアター)

220BPMに進化したのは、2003年8月(2003 SUMMER 新国立劇場中劇場)※動画は無し


最後に、超人プロダクションという職業柄、テレビ番組やイベントの本番前に行うパフォーマーのウォームアップをよく目にしてきましたが、タイプ別で2通りの特徴があります。


ジャグリングなど技術系パフォーマーは、演技時間も長めで激しく体を使わないので、技術練習と精神集中など主に心理面のウォームアップで準備しモチベーションを高めていきます。

ウォームアップは身体能力の最高値を叩き出し腕立て伏せのベストパフォーマンスを生む

逆立ち、縄跳びなど肉体系パフォーマーは、演技時間も短めで、腕立て伏せと同じ特異的ウォームアップで心拍数を上げ身体面をキレキレの状態に仕上げていきます。

超人パフォーマー達のウォームアップ➡https://youtu.be/oI20hUNtnaE?t=44


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