腕立て伏せを競技として考えた場合、活動後増強PAPを意識したトレーニングメニューとレスト時間の選定が超重要
アスリート、スポーツ選手など競技選手は、どんなにハードな練習を積んで、練習で調子が良くても本番で100%の力が発揮出来ないと意味がありません。
練習から本番まで食事、栄養面、ストレッチ、コンディショニングなど様々な調整をして当日にコンディションをベストに持っていくのですが、本番直前のウォームアップのやり方とレスト時間を間違えると全て台無しになります。
腕立て伏せ競技においても同じことがいえ特にレスト時間の選定が回数とパフォーマンスに大きく影響を与えるので腕立て伏せ競技にベストなインターバル時間を紹介していきます。
活動後増強PAPとは?
英表記: Post-activation potentiation
激しい運動やトレーニングをした後、一時的に筋肉や神経系の機能を増強させる効果が現れ、その後の運動パフォーマンスが向上する現象です。例えば、ベンチプレスのアップで重いウェイトを使った高強度トレーニングをすると、一時的に神経系や筋肉の反応性が向上し、本番でベンチプレスの回数が上がることがあります。
腕立て伏せ競技のウォームアップは何をすればいい?
他のスポーツ同様に実際の競技の動きと同じ動作を入れることが重要で、この理論は特異的ウォームアップといいます。腕立て伏せのウォーミングアップでも同じ腕立て伏せの動きをするのがベストです。
更に効果的なウォームアップをするには、現在練習している腕立て伏せ競技と全く同じ秒数、可動域で行ってみて下さい。
例えば「クイックマッスル30セカンズ」にチャレンジしている場合は、トレーニング時間は30秒間、可動域はハーフレンジ・プッシュアップ(肘の角度90度)でウォームアップします。
腕立て伏せ競技の適切なレスト時間を考える
本記事で説明するレスト時間は、競技開始の「何分前」迄にウォームアップを終えているかを意味しています。
レスト時間は、この数年試行錯誤していて短い周期で変更しています。
活動後増強PAPに関して、スポーツ選手を対象に実験したデータが数多あり、一般的な研究結果としては、競技の「7分~10分前」にウォームアップを終えるのが一番効果があり、休憩時間が短すぎても長すぎても効果は薄いようです。
以下はウォームアップ効果の持続時間の研究データです。
筋温・・・・・45分~90分
中枢神経系・・30分~45分
呼吸循環系・・5分~10分
7分~10分前の時間は、「呼吸循環系」の持続時間帯に該当するので、アスリートが身体能力を発揮するのに不可欠の心肺機能の持続時間が大きな要因だったのでしょう。
全身運動である腕立て伏せ競技において「中枢神経系」も重要です。
腕立て伏せは、脳が筋肉をコントロールする神経と全身の調整や協調が求められます。
以前は、PAPよりこの「中枢神経系」の持続時間を重要視し、レスト時間を決めていて、60秒間チャレンジや100秒間チャレンジを行っていた時は、平均45分前にアップを終える長いインターバルを取っていました。
40代後半の年齢による生理的な回復の遅さと、最高記録を出すべく筋肉の完全回復、集中力を最大限研ぎ澄ますイメージトレーニングの準備時間でしたが、振り返れば「筋温」の効果は持続してますが、呼吸循環系の効果は完全に切れ、中枢神経系の効果もギリギリをターゲットにしていたのでほぼ切れていたと思います。
腕立て伏せ競技のトレーニングレベルでもレスト時間は変わる
腕立て伏せ初心者で、疲労耐性が弱い場合、活動後増強の効果が遅く、適切なレスト時間は長くなり、腕立て伏せ上級者で疲労耐性が強い場合、活動後増強の効果が早く現れるので、適切なレスト時間は短くなります。個人差があるので個人の特性や体質に合わせてレスト時間をコントロールする必要があります。
腕立て伏せ競技の強度やセット数でもレスト時間は変わる
活動後増強PAPは強度が低いと起こりません。最大限効果を発揮できる強度は、高強度よりも「中強度」とされていて、量ボリュームも1セットより「複数セット」の方が効果が高いことが分かっています。
ウォームアップの強度を腕立て伏せ競技で考えると、競技時間にあたります。
ウォームアップ効果の持続時間を意識したトレーニングで30秒間、60秒間、100秒間と3パターンの時間で体験済みですが、60秒間、100秒間は先ほど述べたように、運動強度が高めなので、平均45分、短くて30分、長い場合は60分と長めのインターバルトレーニングでした。
そこで現在、私がメインにチャレンジしている30秒間腕立て伏せ「クイックマッスル30セカンズ」で実際に行っている活動後増強PAPを意識したトレーニングメニューとレスト時間を紹介します。
腕立て伏せ競技における30秒の時間は、60秒と比べると大幅に身体負荷が下がり、セット間の回復力も上がります。腕立て伏せ競技において60秒間、100秒間は高強度にあたりますが、30秒間は中強度といえます。
ウォームアップ効果より活動後増強PAPを意識したトレーニングメニュー紹介
アップ❶ 30回 (フリーペース)
レスト時間 10分
アップ❷ 30秒間 (8割の力とスピード)
レスト時間 20分
アップ❸ 30秒間 (9割の力とスピード)
レスト時間 20分
アップ❹ 30秒間 (10割の力とスピード)
レスト時間 20分
本 番❺ 30秒間 (記録会/最高回数を狙う)
レスト時間 20分
本 番❻ 30秒間 (記録会/最高回数を狙う)
レスト時間 20分
本 番❼ 30秒間 (記録会/最高回数を狙う)
ウォームアップ効果の持続時間を意識したトレーニングなら30秒間の場合のレスト時間は「中枢神経系」を意識し30分だったでしょう。
レスト時間「20分」は適切なのか?
冒頭で一般的には競技の「7分~10分前」にウォームアップを終えるのが一番効果があると書きました。
ただ最大効果ではないものの、特異的ウォームアップを終えてから20分くらいはPAPの効果が持続することはエビデンスでも確認されています。(活動後増強10分+20分以内)
私の場合は、腕立て伏せのパフォーマンスと最高回数を追求していて筋肉の完全回復も狙っているので、「筋疲労回復」+「PAP持続時間内」「中枢神経系持続時間内」の20分を選定しました。
ただ20分間だと「呼吸循環系」持続時間の圏外なのが、ウイークポイントなので、腕立て伏せの10分前に「その場で足踏みダッシュ30秒」を行って心肺機能を刺激しPAPによる「呼吸循環系」の恩恵も狙ってパフォーマンスUPをしています。
代替案として、広い場所が確保出来るなら縄跳びやトランポリンでもOKです。
活動後増強PAPを最大限意識した1回目のトレーニング映像です。
最終セット本番❼の腕立て伏せパフォーマンスです。
長めの25分~45分と長いインターバルを取っていた前回と比べても、今回の20分のレスト時間は回数がアップしていて、身体へのスピードの乗り方も違う体感でした。パフォーマンス中、トレーニングのセット間、トレーニング終了後の筋疲労感もかなり軽く感じました。
活動後増強PAPを勉強して今の私の考えでは最終的には30秒間の腕立て伏せ競技で最高記録を出すためのレスト時間は「15分間」がベストだと定義します。
ただ私の場合、フォームの悪い箇所を次のセットでリアルタイム修正できるように毎回動画撮影してPCの動画編集ソフトに取り込みスローで肘の伸びなどフォーム全体のチェックと検証を必ずしているので、15分間では短くまた心理的準備もあるので現段階では20分がちょうどいいと感じています。
今後トレーニングを積み重ねて筋疲労耐性が向上したタイミングで20分から15分に短縮して記録がアップするか実験するのもありですね。
これらの結論は、腕立て伏せ競技30秒間にターゲットを絞ったものであって、腕立て伏せ以外の運動や、年齢や体力、運動強度など様々な要因で個人差が出てくるので、この記事はあくまで参考程度に利用してください。
20年前のフィジカル全盛期の自分ならレスト時間は「10分」を選択していたでしょう。
自分にあったトレーニングメニューとレスト時間を自身で作成することが必要です。
ちなみにマッスルミュージカルに出演していた時のウォームアップは、活動後増強PAPの言葉すら知らない時期だったのもあり、規格外の無茶苦茶なトレーニングメニューとレスト時間ではありましたが、フィジカルモンスターと呼ばれていた頃なのでパフォーマンスは上がっていました。
「若さ」が持つ無限の力は運動科学の常識を超えるのです。
今後、テレビ番組で腕立て伏せパフォーマンスの出演依頼のチャンスが来た場合は、収録時間の出番から逆算していかに「15分」前にウォームアップが出来るかが、超重要で勝利の鍵になるでしょう。
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