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上体起こしは廃止された?2026年の採用試験の実態と腕立て伏せでの腹筋の役割

2023年2月23日
読了時間: 12分

更新日:5 日前

上体起こしは廃止された?2026年の採用試験の実態と腕立て伏せでの腹筋の役割

上体起こしは、警察官や消防官の採用試験から消えたのか。

2026年の答えは、受験先によって違う。

埼玉県警の試験種目には上体起こしがなく、福島県警と東京消防庁にはある。


秋田県警は今年、上体起こしを新たに採用した。

この違いを知ると、受験対策で何を鍛えるべきかが明確になる。


そして、腕立て伏せにも腹筋は欠かせない。

上体を何回起こせるかと、身体を一直線に保ったまま何回押せるかは、別々に確かめたい能力だ。


国内外の現行ルールから試験の現在地をつかみ、腕立て伏せに必要な腹部の働きまで見ていこう。


2026年、上体起こしを行う採用試験はある?

ある。

警察官・消防官の採用試験は実施主体ごとに種目が決まる。

まずは2026年度の公表資料を並べてみる。

実施主体・区分

上体起こし

公表された種目と基準

埼玉県警察官(巡査)

実施種目に含まれない

握力、反復横跳び、腕立て伏せ。目安は腕立て伏せが男性おおむね18回以上、女性おおむね12回以上。

福島県警察官A・B

実施

30秒間で男性15回以上、女性10回以上。

秋田県警察官A・B

2026年度から実施

バーピーテストに代えて上体起こしを採用。ほかに握力、立ち幅跳び、反復横跳び。

香川県警察官

実施種目に含まれない

握力、腕立てふせ、反復横とび、立ち幅とびの4種目。

東京消防庁消防官Ⅲ類

実施

1km走、反復横とび、上体起こし、立ち幅とび、長座体前屈、握力、腕立て伏せ。

埼玉県警の2026年度採用試験案内には、握力、反復横跳び、腕立て伏せの3種目が載る。

回数の「目安」と試験全体の合否判定は分けて確認したい。

受験区分と当該回の試験案内を合わせて読む必要がある。


福島県警の2026年度体力検査基準は、上体起こしを30秒で計測する。

秋田県警の変更案内では、上体起こしが新たに加わった。


香川県警の得点基準は4種目の合計200点満点で、男女とも総得点50点未満は第1次試験不合格となる。腕立てふせ1種目だけの点数を合格点と読み違えないようにしたい。


東京消防庁の消防官Ⅲ類募集要項には上体起こしと腕立て伏せの両方が並ぶ。

募集区分が違えば案内も違うため、志望先と試験年度を固定して確認することが先決だ。

志望先を決める。

当年の案内で種目を確認する。

指定された方法で有効回数を練習する。


埼玉県警の上体起こし廃止という話題から、全国の警察・消防の試験まで一律に判断すると準備を誤る。

職業別の腕立て伏せ試験対策でも、まず各実施主体の動作条件を確認することが出発点になる。


上体起こしの廃止から何が分かる?

ある組織が上体起こしを試験項目から外した事実から分かるのは、その組織の選考で別の種目を採用したということだ。


埼玉県警の現行要項なら、握力・反復横跳び・腕立て伏せを測る。

一方で、秋田県警は2026年度にバーピーテストを上体起こしへ変更した。

評価する能力、検査に使える時間、実施方法の選択は組織ごとに異なる。


廃止の理由を知るには、実施主体による説明を確認する。

種目一覧から「腰への負担」や「腹筋運動の評価」を断定する材料は得られない。

腰に症状がある人は試験練習の負荷と動作を調整し、必要に応じて医療者に相談する。


上体起こしを受ける人は、規定の可動域を反復する能力を鍛える。

上体起こしがない試験の受験者も、腕立て伏せで腹部を使い、姿勢を支える力を磨く。


選考で測る種目は、要項で決まる。

自分の身体に必要な練習は、動作を見て決める。

この2つを合わせれば、試験の変更に振り回されず準備できる。


海外の採用試験で行われる上体起こしと計測を示すバナー

海外の採用試験は腹筋をどう測るか

海外にも、上体起こしを数える採用試験と、体幹を別の動作で評価する採用試験がある。

比較するときは「採用前の試験」と「採用後の隊員向け定期検定」を分ける。


米国のATF(アルコール・たばこ・火器及び爆発物取締局)の特別捜査官採用では、上体起こし、腕立て伏せ、1.5マイル走の3種目を行う。


ATFの現行採用基準では、上体起こしは1分間。膝を約90度に曲げ、補助者が足首を押さえる。胴体を垂直位置まで起こし、戻すときは肩甲骨が床に触れて1回になる。


21~29歳の最低基準は男性40回、女性35回で、同じ年齢区分の腕立て伏せは男性33回、女性16回。3種目すべてで年齢・性別別の最低基準を満たす必要がある。


ロサンゼルス市警の採用試験も上体起こしを残している。

現行のPAT案内には、1分間の上体起こし、300m走、1分間の腕立て伏せ、1.5マイル走の4種目が記載される。


2026年6月26日から応募時期に応じて合否判定型のPATへ移行したため、以前の制度で受験中の人と新規応募者では適用が異なる。

公開案内の種目一覧に回数の合格値は示されておらず、ここで独自の合格回数は置かない。


オーストラリア・ニューサウスウェールズ州警察の採用時体力検査は、うつ伏せブリッジ(プランク)90秒と腕立て伏せ25回を最低基準として示す。

腹部を動かして起こす回数と、姿勢を保持する時間では、同じ「体幹」の名でも課される仕事が変わる。


上体起こしなら、決められた可動域を繰り返す。

プランクなら、姿勢を決められた時間保つ。

腕立て伏せなら、姿勢を保ちながら上肢で反復する。


米海兵隊は隊員の定期体力検定で、2023年からクランチに代わってプランクを必須とした。公式の体力検定基準は最低1分10秒、満点3分45秒を示す。


自衛官の募集案内は、入隊の採用試験に体力審査を設けていないと説明する。

入隊後の体力検定は、応募者の採用条件と分けて確認したい。


上体起こし・プランク・腕立て伏せで測れるもの

上体起こしでは体幹を曲げ伸ばしする反復能力、プランクでは一定姿勢を保つ能力、腕立て伏せでは押す力と身体のラインを同時に維持する能力が表れる。


試験側が決めた動作と判定を、それぞれ練習する。

上体起こしの回数にも、計測時間、膝の角度、足を押さえる方法、上げ切りと下げ切りの位置が関わる。


福島県警の30秒15回とATFの1分40回は、別々の試技方法と時間で測った基準だ。

各試験の規定に沿って達成度を見る。


腕立て伏せも同じ。

胸をどこまで下げるか、肘をどこまで伸ばすか、休止を認めるか、時間を決めるかで有効回数が変わる。


PUSH-UP THE HEROの公式競技ルールでは、深さ、ロックアウト、体幹ラインを別々に判定する。

採用試験へ備える人は、志望先の試験方法で記録を測ろう。

試験の腹筋種目が上体起こしなら、上体起こしを練習する。

試験の腹筋種目がプランクなら、規定姿勢の保持を練習する。

試験の腕立て伏せなら、規定の1回を映像で確かめる。


総合的な身体能力を磨く練習と、当日の合否を決める動作の練習は両立する。

その配分を試験日から逆算して決めればよい。


救助隊の1分間腹筋テストをどう指導しているか

現在、私は消防士の救助隊試験に向けたパーソナルトレーニングで、1分間の腹筋運動テストを指導している。


受講者が使う試験資料には、足首を肋木にかけて固定し、仰向けで両足を肩幅ほどに開き、膝を90度に曲げる方法が示されている。


両手の指は組んで後頭部へ。

合図で両肘が両膝に触れるまで起こし、戻るときは両方の肩甲骨がマット上のロープに触れる。これを1分間繰り返す。


この試験で問われるのは、腹部を使って起き上がる力に加え、上端と下端を毎回そろえる技術だ。両肘が両膝に届かなかった回、両肩甲骨がロープに触れなかった回は計数されない。


組んだ指が離れたり、首・頭頂部で組んだり、臀部を浮かせて反動を使ったりした回も無効になる。数だけを急いでも、有効な1回を積めなければ記録は伸びない。

両肘を両膝へ。

両肩甲骨をロープへ。

指を組んだ姿勢を保つ。


指導では、最初に1回を正確に再現し、次に数回を同じ軌道で連続させ、最後に1分間のテンポと有効回数を測る。


特に疲労が出る後半は、起こし切る位置と戻し切る位置のどちらが先に浅くなるかを見る。本人が毎回の動作を把握できるように、横からの映像と計数を照合する。

受験する試験の資料が異なれば、その指定に合わせて練習する。


例えば序盤で急ぎすぎて、後半に肩甲骨がロープまで戻らなくなるなら、最初の反復速度を少し落とし、全60秒で有効動作を何回成立させられるかを比べる。


肘の接触が浅くなるなら、上体を起こす軌道を確認する。

ここで数えるのは練習中の見た目の回数より、規定を満たした回数だ。

自宅で同じ肋木やロープが使えない場合は、実際の設備で最終確認する。


30秒の途中経過も記録すると、1分間の失速が見える。

前半の有効回数に対して後半が大きく落ちた日は、呼吸、戻る速さ、上端への到達を映像で確認する。


次回は開始ペースを変え、同じルールで60秒の有効回数を比べる。

補助者が足を押さえる方法や器具の固定位置が変われば身体の動きも変わるため、本番と同じ設定を練習で再現する。


この現場経験は、腕立て伏せの指導にもつながる。

腹筋運動では肩甲骨と肘の接点、腕立て伏せでは胸の下降位置と肘の伸展、両方に共通するのは「最後の数回まで同じ規定動作を再現する」ことだ。


腹筋テストの回数を上げる練習と、腕立て伏せで身体を一直線に保つ練習を、それぞれの判定基準に合わせて組み合わせている。


腹部を働かせて身体を一直線に保つ腕立て伏せのバナー

腕立て伏せで腹筋が果たす仕事

私が腹筋の役割を痛感したのは、ボクシングジムの1泊2日の合宿だった。

普段よりずっと多いランニングと腹筋トレーニングを行い、帰宅後も強い腹部の筋肉痛が約1週間続いた。


その間は腕立て伏せが本当に1回もできなかった。

胸や腕で押す以前に、身体を支える姿勢を作れなかったのである。


腕立て伏せの腹筋は、上体起こしのように胴体を大きく丸める役より、肋骨と骨盤の位置を保ち、腰が反りすぎたり腹部だけ沈んだりする動きを抑える役が中心になる。


殿部や脚も一緒に働き、頭から踵までを一体として上下させる。

腰の痛みがあるときも、私は身体を支える動作そのものが難しくなった。

強い痛みが出るときは練習を止め、状態を確認してから再開する。


降りるときに腹だけ落ちる。

押し返すときにお尻だけ先に上がる。

終盤に胸の深さを失う。


この順に見える崩れは、腹部の保持、肩・腕の出力、疲労下の動作制御を切り分ける手がかりになる。


ただし、腹が沈む映像だけで「腹筋が弱い」と決めつけない。

手足の位置、呼吸、可動域、胸と腕の疲労も併せて見る。


体幹意識と身体直線性の解説では、みぞおちと骨盤の距離を保つ合図を詳しく扱っている。

筋電図を測った腕立て伏せとクランチの比較研究では、健康な若年成人15人が各種目4回を行い、腹直筋の活動を測定した。


通常の腕立て伏せでも腹直筋の活動が観察され、サスペンション式腕立て伏せとクランチでは通常の腕立て伏せより高かった。


この短い筋活動の比較から、長時間の競技成績や採用試験の合格率までは決められない。

実際の反復で体幹ラインを保てるかを、動作で確認する価値がある。


腹部は、姿勢を支える。

胸と腕は、身体を押し上げる。

その連携が、有効な1回を作る。


腹筋が先に疲れる人は、どう練習する?

最初の確認は横からの動画が分かりやすい。

開始姿勢、最下点、上げ切り、疲れた最後の数回を同じ角度で撮る。

頭・胸・骨盤・脚がほぼ同時に動くかを見る。


記録した回数に加え、何回目で姿勢が崩れるかを書き添えると、次の練習を選びやすい。

フォーム診断と能力測定では、深さ、肘の伸展、体幹ライン、反復リズムを分けて確認している。


映像を見るときは、最初の1回、中央の1回、最後の有効な1回を止めて比べる。

開始時だけ一直線でも、胸を下ろす最下点で骨盤が落ちていれば、反復中の保持を練習する。


トップで姿勢を作り直せても下降のたびに崩れるなら、1セットの回数を短くするか、手を高くして負荷を調整する。


これで筋力を伸ばすセットと、フォームを整えるセットの狙いが分かれる。

同じ角度で撮る。

同じ深さで比べる。

崩れ始めた回数を残す。

見えた動き

最初に確かめること

練習の選び方

構えた時点で腰が反る

肋骨と骨盤の位置、足幅、呼吸

短いハイプランクから始め、姿勢が保てる秒数を伸ばす。

下ろす途中で腹が沈む

胸の下降位置と骨盤の動き

手を高い台に置いたインクラインで同じ深さを反復する。

押す瞬間にお尻が先に上がる

胸・腕の出力と開始姿勢

姿勢が揃う回数でセットを区切り、押し返しの質を揃える。

後半だけ腰が落ちる

何回目から崩れるか、呼吸の乱れ

有効回数より少ない反復を複数セットに分け、徐々に連続回数を伸ばす。

ハイプランクは、腕立て伏せの開始姿勢に近い。短く正確に保持し、続けて数回の腕立て伏せを行うと、静止姿勢から反復へ体幹ラインを移せるかを確認できる。


長時間のプランク記録だけを追うより、目的の動作につなげたい。

ハイプランクと100回挑戦の記録にも、終盤に腰と腹が落ちる課題への着眼が残っている。


初心者が床で1回も成立しない場合は、壁からインクラインへ進み、身体のラインを保てる角度を探す。


FIRST REPの初心者ガイドで負荷の段階を確認できる。

胸を狙う日も、腹筋へ意識を向ける日も、動作の焦点を1つに絞る。

胸・肘・体幹の意識とフォーム改善は、合図の使い分けを扱う。


採用試験と腕立て伏せを両方伸ばす準備

まず志望先の試験案内を印刷または保存し、種目、時間、有効動作、合否や得点の扱いを書き出す。


試験要項で回数の目安だけが公表されている場合は、それを余裕を持って超える練習を行い、動作の判定条件を別途確認する。


埼玉県警に向けた練習と、上体起こしを採用する福島県警に向けた練習では、腹部の課題への時間配分が変わる。


次に、上体起こしと腕立て伏せをそれぞれ指定条件で試す。

上体起こしで回数が不足すれば、その動作の可動域と反復ペースを練習する。


腕立て伏せの終盤に腹が落ちるなら、姿勢を保てる負荷での反復と、規定フォームでの短いセットを積む。


上体起こしが得意でも、腕立て伏せで骨盤が沈むなら、動作の連携を修正する。

TRAININGの目的別ロードマップは、フォームと回数を段階的に組み立てる手がかりになる。


最後に、試験本番と同じ順序、同じ計測時間で通してみる。

複数種目の間に疲労が残ると、単独ではできた回数が変わる。


最終確認では「最高回数」より、全種目を指定ルールで成立させることを重視する。

採用要項を読む。

有効動作を撮る。

弱点に合う練習を選ぶ。

腹筋の重要性は、上体起こしという種目の有無だけでは決まらない。


腰が安定し、胸と骨盤が一緒に動き、最後の1回まで同じ可動域を守れること。そこまで見れば、腹部の働きは腕立て伏せの記録にも試験対策にも直結する。

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