膝つき腕立て伏せのやり方|女性・高齢者・初心者のフォームと回数の決め方!
更新日:5 日前

膝つき腕立て伏せは、両膝を床につけて身体を支え、胸を下ろして押し返す運動です。
通常の腕立て伏せより上半身が受ける負荷を抑えながら、胸・二の腕・肩を使う「押す動作」を練習できます。
女性、高齢者、運動を始めたばかりの人にも、現在の力に合わせて取り入れやすい方法です。
最初に覚えるのは、回数より1回の形。
手の位置を決める。肩から膝までのラインを作る。
同じ深さで下ろし、身体を一体として押し上げる。
この記事では、この動作を始め、続け、必要に応じて負荷を変える方法まで具体的に解説します。
膝つき腕立て伏せとは?通常の腕立て伏せとの違い
通常の腕立て伏せは両手とつま先で身体を支えます。
膝つき腕立て伏せは支持点を両膝へ移し、頭・肩・腰・膝を一体に保って上下します。
膝より先の脚を荷重から外すことで、手にかかる荷重を変えられます。
この「膝つき」は、背中を丸めてお尻をかかとへ引く四つん這い姿勢とは区別します。
肩・腰・膝をほぼ一直線にそろえると、胸を下ろして押し返す動作を繰り返しやすくなります。
足先を床へ強く押し付けると脚の力が動作を助けるため、練習中は足首を自然に浮かせるか、足先を軽く置いて荷重をかけない条件に統一してください。
両手と膝で支える。
胸を手の間へ下ろす。
肩から膝までを一緒に押し上げる。
現在の力と練習目的でフォームを選びます。
通常フォームが安定する人は通常フォームを選び、膝つきで動作を覚えたい人は膝つきを選びます。
男性や上級者が別の支持条件を利用して上半身へ集中する狙いについては、姉妹記事の四つん這い腕立て伏せを男性や上級者におすすめする理由で扱っています。
ここでは女性・高齢者・初心者が膝支持で正確な反復を作ることに集中します。
膝つき腕立て伏せの正しいやり方|準備から1回まで
床には滑りにくいマットを敷き、膝の下に薄く折ったタオルを置きます。
厚すぎるクッションは膝の位置が揺れるため、接地を安定させられる厚さを選びます。
手のひらが滑らず、前後に腕を動かせる場所を確保してください。
両手を肩幅前後から少し広めに置き、指を自然に開きます。肩が手首のほぼ上に来る位置を出発点にして、手首や肩が動かしやすい幅へ微調整します。
両膝を床につき、肩・腰・膝をおおむね一直線にそろえます。お腹を軽く締め、頭は背中の延長に置きます。足首は楽な位置へ置き、つま先で床を蹴らずに動きます。
息を吸いながら、肘を曲げて胸を両手の間へ下ろします。肘は真横へ大きく張り出さず、肩が自然に動ける角度を探します。目線は手の少し前の床へ向けます。
身体のラインを保てる深さまで下ろしたら、息を吐きながら床を押します。胸と腰が一緒に上がり、肘が伸びたところで1回です。肘を勢いよく反らす必要はありません。
下降する。
押し返す。
姿勢を整える。
胸が床につく深さは、動作を安定させた先の選択肢です。
最初は腰が落ちず、肩に痛みが出ず、同じ軌道で押し返せる深さを採用します。
浅い動作から始めた場合は、次の練習で数センチ深くするなど、変更点を一つに絞ると上達を確かめやすくなります。
撮影できるなら身体の真横から1セットだけ撮り、下りるときの腰の位置と、押し終わりの肘の伸びを確認してください。

膝・腰・肩をそろえる|フォームが崩れる原因と直し方
動作が難しいときは、「どこが最初に崩れたか」を見ます。
回数の後半だけで崩れる場合は、その直前の回数が今の実用的なセット数です。
最初の1回から崩れる場合は、手の位置や負荷条件を先に変えます。
起こりやすい動き | 確認する点 | 次の1回で変えること |
お尻だけ高くなる | 腰が先に動く | 肩・腰・膝を一つの板として下ろす |
腰が床側へ落ちる | 押し返す途中の体幹 | お腹を軽く締め、浅い深さから再開する |
顔だけが先に下がる | 胸の移動 | 目線を少し前へ置き、胸を手の間へ運ぶ |
肘が真横へ開く | 手幅と肩の感覚 | 手幅を微調整し、肘を自然な斜め後方へ通す |
手首がつらい | 手の荷重位置 | 指を開いて手のひら全体で押し、負荷を下げる |
まず、最も早く崩れる箇所を一つ選んでください。手首が先なら手の接地と荷重。腰が先なら可動域。
押し返しが先なら回数と休息。1セットごとに一つだけ修正すれば、何が動きを改善したか分かります。
膝の接地点も大切です。左右の膝を無理にくっつけず、骨盤幅前後で安定する位置を探します。マットが滑る、膝が痛い、足先に力が入り続ける場合は、その日のフォームが安定する環境へ先に直します。
腰や肩に鋭い痛みが出たらそのセットを止め、痛みのない支持方法へ変更してください。
膝つきと四つん這いはどちらがやりやすい?
両膝を床につける運動でも、手と膝の距離、腰の位置、足先の接地によって身体の支え方は変わります。
この記事の膝つきは、肩・腰・膝をつないだ姿勢のまま胸を下ろします。
四つん這いは腰を膝へ近づけ、上半身をより立てた状態から押す動きにもできます。
名称だけで強度を決めず、その日の姿勢と手にかかる力を見て選びましょう。
床で1回も押せない場合、膝を手へ近づけると押しやすくなることがあります。
膝を前へ動かすほど胸の移動方向や体幹の姿勢も変わります。
まずはどちらか一つの条件で同じ反復を作り、翌週の記録にも手と膝の位置を残してください。
膝を後ろへ置くと力が足りない。
膝を近づけると胸の動きが浅くなる。
その間に、今の身体でコントロールできる位置があります。
女性や高齢者も、痛みなく動ける条件で胸を下ろし、床を押し切る経験を積みます。四つん這い型の独立したトレーニング目的は、先ほどの姉妹記事で詳しく確認できます。
膝つき腕立て伏せの負荷と効果|何を鍛えられる?
胸の大胸筋、肘を伸ばす上腕三頭筋、肩の前側を主に使います。
胴体を保つ腹部や背部、肩甲骨の動きを支える筋肉も働きます。
1回ごとに胸を下ろして押し返すため、「手で身体を支える」「物を押す」といった動作に共通する力の使い方も練習できます。
23人の成人が各フォームを2回ずつ行い、手にかかる最大の床反力を測った研究では、通常の腕立て伏せが体重の約64%、膝つき腕立て伏せが約49%でした。
膝つきにすると、手にかかる最大負荷は通常フォームより約23%低下しています。
体重60kgの人に当てはめると、測定値の目安は通常フォームで約38kg分、膝つきで約29kg分です。これは胸や腕にかかる力そのものではなく、研究で測った手への床反力です。
研究が測定したのは運動中の床反力です。体格、膝と手の距離、動作の深さ、速度でも感じる強度は変わるため、自分のフォームを見て負荷を決めます。
目安は、最後の2回にも形を残せるか。
胸や腕に十分な刺激を感じ、同じ深さで反復できるなら、その設定を続けます。
楽に回せるようになったら回数を増やす、下降を丁寧にする、通常フォームの1回を試すなど、目的に合う変更を選びます。
筋力や運動習慣を育てたい人には、自分の力で再現できる回数を積み上げる方法が合います。
体形については、鍛える部位を正確に捉えましょう。胸や二の腕の筋肉へ負荷を与える運動です。見た目の変化を追う場合は、同じ角度の写真や、動作の深さ・回数の変化も記録します。
女性向けの体づくり全体については女性の腕立て伏せ効果とフォームで詳しく扱っています。
女性・高齢者・初心者は何回から?週何日行う?
最初のセットは、同じ深さで3〜5回できるかを確かめます。3回で姿勢が崩れる人は1〜2回から始めます。8回できて余裕がある人は、もう少し続けられるかを試せます。
現在の力に合わせ、終盤にも身体のラインが保てる回数を採用してください。
今の状態 | 1回目の設定 | 次に進む目安 |
床では1回も押し返せない | 手を高い安定した台へ置く | 深さと姿勢がそろったら膝つきを試す |
膝つきで1〜3回できる | 1〜3回を1〜2セット | 同じ形を2セット再現できる |
膝つきで4〜8回できる | 4〜8回を2セット | 全回で深さがそろう |
膝つきで9回以上できる | 余裕を残して2〜3セット | 通常フォームや可動域を目的別に試す |
これは競技の合格基準ではなく、始めるための実践例です。
セット間は呼吸と動きが整うまで休み、次のセットも同じ質で行います。
高齢者で床からの立ち座りに負担がある場合は、台や壁を使う腕立て伏せを選ぶと、運動の開始と終了も管理しやすくなります。
厚生労働省の筋力トレーニング情報シートは成人と高齢者に週2〜3日の筋トレを推奨し、自重運動も含めています。
膝つき腕立て伏せは、その一部として取り入れられます。
脚、背中、歩行などの運動も組み合わせ、身体全体の活動をつくってください。体調が安定した日から始め、筋肉の張りが強い日は回復を優先します。
回数を増やす前に、同じ1回をそろえる。

3回から、続けられる力へ|4週間の練習例
以下は、膝つきで3回前後できる人のための練習例です。週2回から始め、各回の間に休息日を挟みます。最初の週に5回できる人は設定を少し増やし、1回が難しい人は台に手を置く方法へ切り替えて同じ流れを使ってください。
週 | メインの練習 | 確認すること |
1週目 | 3回×2セット | 手幅、膝の位置、胸の下ろし方を一定にする |
2週目 | 4〜5回×2セット | 各回の深さと押し終わりをそろえる |
3週目 | 5〜6回×2〜3セット | 後半でも腰が落ちない回数を選ぶ |
4週目 | 6〜8回×2セット |
数字は調整用の目安です。前週の回数をきれいに再現できたら、翌週に1回増やします。
深さが浅くなった日は回数を戻し、再現できる質を取り戻します。
4週間後は「何回増えたか」とともに「同じ深さで何回できたか」を確認します。
1回から3回になった人にも、6回の質が安定した人にも、次に進む根拠が残ります。
3回をそろえる。
5回をそろえる。
8回をそろえる。
速く反復する日を追加する前に、通常の速度で押す軌道を身につけます。
動作中に息を止める癖がある人は、下りるときに吸い、押すときに吐くリズムを優先します。朝や夜など続けやすい時間を選び、運動した日、回数、深さ、痛みの有無を短く記録してください。
膝つき腕立て伏せでよくある質問
毎日やってもいい?
練習した翌日に胸や腕の疲れが残る場合は休息日を入れます。まず週2回で始め、毎回の回数と動きが安定するかを見てください。軽い姿勢確認なら別日に行えます。筋力トレーニングを週2〜3日行うという公的な目安を、生活の中で続けられる頻度へ落とし込みます。
何回できれば通常フォームへ進める?
膝つきで8〜10回を2セット、同じ深さで再現できることは試す目安の一つです。通常フォームの開始姿勢を保てるか、下降中に腰が落ちないか、押し返しの途中で肩や手首に痛みが出ないかを併せて確認します。1回目が難しければ、膝つきと手を高くしたフォームを組み合わせて練習します。
膝をつけば誰でも簡単になる?
つま先支持から膝支持へ変えると手にかかる力を調整できます。一方、膝の接地が痛い人や床から立ち上がりにくい人には、台に手を置く方が取り組みやすい場合があります。1回を同じ深さで完了でき、次の日の生活に支障が出ない方法を入口にしてください。
回数だけ増やせば強くなる?
反復の深さが変わると、回数同士の比較が難しくなります。手幅、膝の位置、胸を下ろす高さを固定して、同じ条件で増えた回数を確認します。10回を急いで浅く行う日と、5回を同じ深さで行う日は、記録の意味が違います。動画と練習メモを合わせると上達の理由が見えます。
手首や膝が痛いときは?負荷の選び直し方
痛みが出る部位によって変える条件が違います。膝の接地がつらい人は、薄いタオルで圧を分散し、接地点を少し調整します。
それでも痛みが続く場合は、膝を床につかない壁や安定した台で行います。高い台に手を置けば、床から立ち上がる動作も省けます。
手首がつらい人は、手の位置を少し外へ変え、手のひら全体で押せる角度を探します。
指先だけ、または手の付け根だけに力が集まる形を避けます。
台の高さを上げると手が受ける荷重を調整できます。
滑る椅子や動く家具は使わず、体重をかけても動かない台を選んでください。
肩が痛いときは、手幅、肘の軌道、下降の深さを見直します。鋭い痛み、腫れ、しびれ、日常動作にも残る痛みがあれば運動を中断し、医療専門職に相談してください。
持病や術後の制限がある人は、担当者から提示された運動条件を優先します。
痛みを我慢して回数を取る日を作らない。
動ける条件を選んで練習を続ける。
膝つきから通常の腕立て伏せへ進むタイミング
膝つきで8〜10回を同じ深さで2セット行え、身体のラインも維持できるなら、通常フォームを1回試す準備が整ってきます。
つま先支持では体幹の支え方と手の荷重が変わるため、新しい動作として1回ずつ確かめます。
まず通常フォームで開始姿勢を数秒保ちます。次にゆっくり胸を下ろし、押し返せる範囲を探します。途中で腰だけ落ちる場合は膝つきの反復を続けながら、手を高く置くインクラインも併用します。
通常フォームを目指す具体的な入口は腕立て伏せ初心者ガイド「FIRST REP」で確認できます。
膝つきのまま回数を伸ばす選択もあります。家庭での運動習慣、上半身を押す反復練習、フォームの安定が目的なら、膝つきを主な種目として使えます。どちらへ進むかは、今の1回を使って何を伸ばしたいかで決めてください。
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🧠ARTICLE COMPLETE🦾
読んだ知識を、次の挑戦へ。
THE PUSH-UP JOURNALで得た知識を、読むだけで終わらせない。フォームを磨く。回数を伸ばす。記録へ挑む。PUSH-UP💫THE HEROは、腕立て伏せを**「知る」から「実践」へつなげます
🆙 TRAIN|自分のフォームを見て鍛える
腕立て伏せを、専門的に鍛える。
手幅、膝の位置、下降の深さを一人で判断しにくい方には、腕立て伏せ専門のパーソナルトレーニングがあります。動作を見て、今の力に合う負荷と自主練習の進め方を決めます。個別指導の内容はこちらで確認できます。
🆚 MEASURE|できた1回を記録につなげる
腕立て伏せを、記録挑戦へ。
正確な反復が続くようになったら、同じ条件で回数を記録します。女性はWOMEN’S PUSH-UP ARENAでKNEEを含むフォーム別の挑戦を選べます。まずは昨日より深く、同じ形で押せた1回を記録してください。








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