TBS「大晦日オールスター体育祭」で電撃復活したクイックマッスル改「3ミニッツプッシュアップ」は「悪魔の3分間腕立て伏せ Devil's 3-minute Push-ups」の異名を持っています。
悪魔たる所以は、「無酸素運動と有酸素運動の割合」で挑戦者を容赦なく地獄に突き落とします。
私独自の計算では3分間腕立て伏せで150回を超えるには無酸素運動42%、有酸素運動58%の構成が理想であり条件です。(上級者の場合・筋繊維のタイプで個人差あり)
0:00~0:45 無酸素腕立て伏せ • 瞬発力=スピード
0:45~2:30 有酸素腕立て伏せ • 持久力=スタミナ
2:30~3:00 無酸素腕立て伏せ • 瞬発力=パワー

3分制限の腕立て伏せ競技においては、最初から速度制限して終始一定のテンポで行う腕立て伏せよりもスタート直後からフルパワーで腕立て伏せの速度を上げた方がトータルの回数は上がりやすくなります。
但し初心者は腕立て伏せでスピードを出すコツを体得していないのでこの方法は使えません
その特性上、無酸素運動で力尽きたエネルギーを有酸素運動で回復させながら、ラスト30秒間で脳のリミッターを外しスパートをかけ有酸素運動で力尽きたエネルギーから無酸素運動に切り替える。という流れです。ラスト30秒は同じ瞬発力でもスピードでなく”底力”パワー能力の発揮が必要になってきます。
今回は3分間腕立て伏せの回数アップに重要な「スピード能力」について深堀していきます。以下の記事でも必勝法をあらゆる角度から分析し詳しく解説しています。
腕立て伏せにおける無酸素能力=スピード能力といえます。
3分間腕立て伏せは有酸素能力だけでなく、無酸素能力に強くなることも重要です。例えばラストスパートをかける頃には有酸素系のエネルギーは完全に不足しているので、無酸素エネルギーを使わないと動作がSTOPしてしまい、腕立ての継続が不可能になります。
腕立て伏せの速度アップに比例して無酸素エネルギーでは乳酸が大量に発生し強い疲労を引き起こします。この無酸素運動の筋肉疲労に耐えられる練習をしておくことで、3分間に強い競技者になれるのです。
無酸素能力=スピード力を鍛える方法とは?
顎のカウントボタン方式でお馴染みの筋肉番付式なら頭の上下動がベースで可動域が狭く、肘を75%までしか伸ばさないためハンドスピードだけ上げればいいので、体の使い方さえ覚えれば比較的スピードを出すことは容易でした。
一方、胸のカウントボタン方式のパイオニアPUSH-UP💫THE HEROは胸の上下動がベースで可動域が広く、肘を100%伸ばすのでハンドスピード+ボディスピードも必要になってくるので難易度は跳ね上がります。
無酸素能力=スピード能力を鍛える方法の記事一覧です。
あなたもスピードスターになれる?
初心者から上級者まで全て読めば納得して戴けると思います。
具体的な練習方法(関連記事を一読した方向け)
Limiter Removal リミッター解除
無酸素運動区間45秒間を上限にあえてスピードUPしてみてください。
制限時間180秒間の場合は意識的にリミッターを外しロケット加速しないとスタート時にリミッターがかかりスピードが上がりません。合計回数は下落してもいいので連続回数(ノンストップ)を上げてください。

これで合計回数は減るはずですが30秒間の回数と連続回数は増えるはずです。
この練習を続けていけば合計回数も上がっていき悪魔の乳酸地獄フィナーレ2:30~3:00のラスト30秒区間も枯渇した有酸素能力の代わりに復活した無酸素能力を駆使し追い込み回数UPしていくでしょう。

自己記録を出す上で忘れてはいけない重要なポイントが、チャレンジ直前のウォームアップPAPのやり方とアップ終了からのレスト時間です。間違った方法で行うと確実に記録は下がります。個々のフィジカルレベルと年齢に合わせて最適解を見つけましょう。
腕立て伏せでスピードが出せない?動作を速くするコツが分からない
非常に多い質問であり、テキストメッセージだけで伝えるのも難しい部類のテクニックです。「3ミニッツプッシュアップ」は筋肉番付時代の2倍以上の可動域「ハーフレンジ・プッシュアップ」になったことで、スピードを上げるための身体の使い方が分からない人も多いです。
そんな方に1つスペシャルアドバイス
動作を速くするために大胸筋、三角筋、上腕三頭筋、広背筋といった上半身を鍛えがちですが、腕立て伏せにおいては効果は低く、実は大臀筋・中臀筋・小臀筋「お尻の筋肉」を鍛えるとボディスピードも上がります。
あまり知られてませんが、お尻の筋肉の強化は、さまざまなスポーツのスピード向上に繋がります。
腕立て伏せでボディスピードを上げるのに重要なのが「身体のバネ」です。
お尻の筋肉は、体幹と下半身をつなぐ「橋」のような役割を果たします。この筋肉を鍛えることで、腕立て伏せ中に全身が一つのユニットとして機能し動作が安定します。
人間の筋肉の相対重量1位の大腿四頭筋、2位の大殿筋(大臀筋)を駆使してスプリング能力を発揮できれば確実に腕立て伏せのスピードはアップします。
更に正しい腕立て伏せのフォームは、頭から足までを一直線に保つ必要があり、体幹の筋肉だけでなく、お尻の筋肉が骨盤を安定させる役割を果たします。
腕立て伏せで腹が落ちやすい人、ヨガのダウンドッグのように腰が上がりやすい人は「お尻を締める感覚を意識」してみてください。練習を続けコツを掴めればフォームは見違えるほど綺麗になっていくでしょう。
おすすめのトレーニングは下半身も同時に強化できるエアロバイクです。
サドルは高め、サドル後方に座る、つま先で漕ぐなど自転車の乗り方にもお尻に効くフォームがあるので知的に戦略的に鍛えていきましょう。
初心者~中級者向け
まずは3分間100回を目標にしてみましょう。
100回への基本テクはまず連続回数を伸ばす事と各レスト時間を縮めることです。
〇連続回数を伸ばすコツ
トレーニングする毎に1回づつで良いので回数を伸ばし前回の記録を更新していきます。
前回が連続20回だったなら今回は21回を目標に練習します。
最初は3分間筋力が持たなくてもいいので連続回数を優先してください。
〇レスト時間を縮めるコツ
トレーニングする毎に1秒短縮する意識で挑戦しましょう。
前回10秒休んでいたなら今回は9秒を目標に練習します。
レスト時も闇雲に息をするのではなく「深く素早い呼吸」で筋肉を回復させます。
この2つを意識し練習を続ければ無酸素能力が鍛えられスピード力が向上していきます。
上の動画は最新の「3ミニッツプッシュアップ」チャレンジ動画です。
まだ5回目の挑戦ですがフォームも記録も過去一を更新しました。
更新できた3つの要因を分析してみました。
(4thチャレンジと比較。今回紹介したトレーニング法やテクニックは除く)
❶深い早い呼吸を意識
激しい運動時の呼吸は緊張や焦りで意識するのを忘れると浅い呼吸になりがちです。
呼吸が浅いと疲労困憊までの時間が早くなるので回数低下の大きな要因になります。
180秒で最多回数を狙う競技ゆえ、レスト時間を1秒でも短くすべく「深い呼吸を早いピッチ」で行うのがコツです。
❷室温を上げた
前回より1.4℃室温を上げ、アップで高まった筋温を下げないようにした。真冬は少し暑いくらいの温度でちょうどいいと感じます。
❸疲労を抜いた
これが1番の要因で、トレーニング前日に1日完全オフで筋肉を休められたので全身のエネルギーをチャージ出来たのが大きく、フォームにも調子良さが現れています。
一方で4thチャレンジの時は前日は仕事などで筋肉疲労が溜まりエネルギー不足状態で全体的なボディスピードにも切れがありませんでした。
私の場合、ベストコンディションの調整方法は直前3日間完全オフにするやり方で、世界記録や最高記録を狙う時には96時間の回復期間を設け100%の状態で臨みます。
疲労を抜く最大のメリットはこの「ボディスピード」にあります。
疲労状態だとどんなにスピード力を特訓をしていても鈍重な動きになりスピード能力が著しく低下します。
疲労が無い状態だと「体にキレ」が出てくるので無酸素能力も動作スピードもUPしていきます。特に加齢に伴いどんどん「体のキレ」は落ちてくるので疲労をいかに賢く抜いてトレーニングするかは中高年層の人たちが筋トレでキャリアハイを出す為の鍵となるでしょう。
腕立て伏せは意外とセンシティブな競技。パフォーマンスの落ちやすい冬季は我慢の時期。
これでも体感的にはまだ8割の力しか発揮出来てないので新記録による慢心は無い!
パフォーマンスが少しづつ上がっていく3月中旬以降を楽しみに今の修行を全力で臨むのみ
筋肉番付式の最浅可動域クォーターレンジで30秒間腕立て伏せ102回の番組公認世界記録を持ち、最深可動域フルレンジ・プッシュアップでも世界最速の速度を叩き出したPUSH-UP💫THE HERO直伝の腕立て伏せを速く行うコツの極意を身体を使って直接お教えします。
トップアスリート、世界チャンピオン、有名タレントにも指導実績ありの腕立て伏せの専門家がレクチャーします。腕立て伏せ専門の出張パーソナルトレーニングの詳細はこちら➡https://www.pushup-thehero.com/personal-push-up-training

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